太陽光発電システムは大きく分けて2つの運用方法があります。それはFITが適用される従来の中心的な運用方法である「全量売電型」と、今回、触れる「自家消費型」です。発電した電気を全て電力会社へ売るという運用方法は「全量売電型」と分類されています。この運用方法の場合、発電所オーナーは発電した電力を自ら利用すことはなく、発電した電力すべてを売電します。太陽光などの再生可能エネルギーで発電した電気を「全量売電型」で売電する際、国が定める「固定価格買取制度(FIT)」で決められた単価/価格で売電することが可能です。買取の対象となるのは、50kW以上の発電容量を持つ太陽光発電所となります。FITで定められている売電価格は毎年見直しが行われており、年々価格が低下する傾向にあります。近年の例ですと、2021年度の調達価格は50kW以上250kW未満の発電設備で11円/kWh。2022年度には10円/kWh、2023年度には9.5円/kWhと単価が下がり続けています。低圧や企業や一般家庭に設置される太陽光発電システムでは、低い単価ですべて売電するよりも、「自家消費」しつつ余剰に発電した電力は売電しようという流れになりつつあります。